恐子さんからの依頼
ある日旦那が帰宅して、
「恐子さんから電話がかかってきた。仕事の依頼があった。」
と言いました。
そういえば、家族参観日の時に、旦那に家の柵を設置してほしいと言っていたのを思い出しました。
最近の恐子さんの様子を旦那に話すと、
「嫌いだった人を急に好きになったり、近づこうとしていた人を急に嫌いになったり、あの人やっぱりおかしいよ!
平気で嘘をついて人の評判落とすなんて相当だよ。お前恐子さんと近づき過ぎるなよ。」
と言いました。最もだと思います。
私の問題はさて置き、旦那に仕事の依頼があったとなると、自分の妻との間にママ友トラブルがあったからと言って断るわけにはいきません。
仕事中にもし恐子さんの気に入らない言動をしてしまったら、アラを探して難癖つけられるのではないかという心配もあります。
それを機に私もまた無視されたり、何かトラブルに発展してしまったりするでしょう。
もう想像しただけで、恐怖です。
何事もないように祈ることしかできません。
翌日、登園すると恐子さんが、
「ご主人に仕事をお願いしたよ。何か言ってた?電話ではすごく喜んでいたけど。他に安いところもあったんだけど、まうみちゃさんの旦那さんのところでしてあげようと思って。」
と言ってきました。
丁重にお礼を言いましたが、その後も事あるごとに、「他にもっと安いところもあったのよ。」と言われ、めんどくさかったです。
安くしろと言ってるんだろうなと思い、旦那にも伝えるとかなり値引きしたと言っていました。
その後、旦那と同僚の2人で恐子さん宅のフェンスの設置作業が無事終わりました。
終始愛想良く、お茶も出してくれたそうで、問題なく終わったことに胸をなでおろしました。
ところが翌日・・・
登園後、「フェンスの色合いがイメージと違うのよねぇ。質感も思っていたのと違った。ご主人に伝えてもらえる?やり直してもらえないかなあ?」
と・・・。
青ざめました。
恐子さんはニタニタと笑って、私がオロオロしているのを見ていました。
旦那に伝えると、
「サンプルも見せまし、3Dのイメージ画像も見せた。打ち合わせに不備はなかった。イメージが違うからという理由で、やり直しは無理だ。俺から連絡を入れる。」
と言いました。
その夜、旦那は恐子さんに電話で説明し、なんとかわかってもらえたと言っていました。
が・・・、
翌朝、「フェンスのせいで家全体が安っぽくなったのよ。別の業者にするべきだった。ほんと最悪なんだけど。」
取り巻きママ達に話しているのですが、わざと私に聞こえるように言っていることは明白でした。
その時の恐子さんは、ニヤニヤ笑って好奇に満ちた顔をしていました。
それを見て、あぁこの人は人が困っている様子を見るのがたまらなく嬉しいんだな、と思いました。
恐子さんが危険人物であることが再認識できました。
翌日からまた私への挨拶は無くなりました。その代わりに、セレブさんへは挨拶をするようになりました。
ターゲットが、セレブさんからまた私へ移ったようでした。
私はその頃から、冷静に恐子さんを分析し始めました。
あれほど特異な人は今まで出会ったことがなく、決して近づきたくはないのですが、なぜ恐子さんがあのような人間なのか根底にあるものを探りたくなったのです。
その頃、ハキ子さんとギャル子さんと食事に行くこともあり、3人のぐるちゃを作っていました。
2人は、いつのまにかまた私がターゲットになっていることに驚き、ぐるちゃで恐子さんについて色々な会話をしていました。
ある日、ギャル子さんがとても興味深いサイトを教えてくれました。
続く・・・